今回の『ぼちぼち くろブロ』では、
シドウィア菌ってどんな菌なのか?
スギ花粉症対策の救世主になりえる
について記事をまとめてみました。

あ~今年も花粉症で
悩まされるのか~
2月に入ると鼻がムズムズ
目がショボショボ・・・
本当に嫌ですよね~
耳鼻科で処方された薬を使って
マスクにメガネやうがいと
花粉症予防対策も万全
でも、効果は限られ一時的ですよね
そんなスギ花粉症対策に
救世主と言える菌がいるのを
知っていますか?
今回はその菌
シドウィア菌について
調べてみましたよ~
目次
シドウィア菌ってどんな菌なのか?

シドウィア菌って何?
シドウィア・ジャポニカ(Sydowia japonica)
スギ黒点病菌と言ってカビの一種なんです。
山形県で最初に発見されたのが
1917年のこと。100年以上も前に
発見されていたんですね。
ただ当時は、スギを枯らす菌としての
発見で花粉症対策との関係性について
取り上げられていませんでした。
その後、研究が重ねられ2006年に
国の研究機関の「森林総合研究所」が
スギ雄花に特異的に寄生する菌類として
スギ黒点病菌(Sydowia japonica)を
発表したのです。
シドウィア菌はスギの雄花に寄生し、
雄花だけを枯死させる特徴があります。
それは、シドウィア菌の栄養源が
スギ花粉のみで、スギの雄花以外では
生存できないからです。
なので、スギの木自体は枯れません。
つまり、花粉を持つ雄花だけを
枯らす事になります。
つまり、結果的に開花を阻止でき
花粉を飛散させないということです。
どうですか?
花粉症に悩む方にとっては
シドウィア菌は凄い菌でしょ!
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スギ花粉症対策の救世主になりえる

シドウィア菌はスギ花粉症対策の救世主
今直ぐにでもシドウィア菌を
全国の杉に散布したいところです。
しかし、
まだ研究開発の真っ只中なのです。
国の研究機関の「森林総合研究所」で
シドウィア菌を薬剤に活用する
研究開発が行われています。
また同時進行で、効果がより高く
生態系への影響も少なくするために
その地域由来のシドウィア菌を探す
作業も進められているのです。
シドウィア菌の研究開発の現在
2007年
シドウィア菌から抽出した
菌糸体懸濁液をスギ雄花に散布し
人為的に雄花を枯死させることに
成功しています。
2014年
「スギ花粉飛散抑制剤および
スギ花粉飛散抑制方法」として
特許登録もされています。
(特許第5558759)
スギ花粉飛散抑制剤の製品化と
実用的な散布施用技術の開発も
進められています。
しかし、実用化には多くの課題が
残っているようです。
一刻も早く実用化して欲しいですね!
実用化されれば
30~40年の時間を要するとされる
杉の伐採や植え替えに代わりうる
花粉症対策になります。
雄花だけ枯死させ花粉が飛ばない。
雄花以外には影響が出ず
木の生育には問題は無い。
ヘリコプターやドローンからの
空中散布が可能になれば
人手や費用などコスト面でも
メリットが生まれると考えます。




スギの雄花をどう枯らす?

シドウィア菌はスギの雄花のみ枯らす
何度も言いますが
シドウィア菌に感染して
枯死した雄花は開花しないので
花粉が飛散しません。
シドウィア菌の成長サイクル
シドウィア菌の増殖は9~10月頃から
始まります。
前年の秋に感染した雄花に胞子を作り
12月頃にかけて胞子が飛散します。
その年の夏頃に新しくできた
スギの雄花に付着します。
胞子は雄花で発芽し
菌糸を伸ばしながら
雄花の中に侵入するのです。
12月~1月の低温期は活動を休止しますが
花粉症が発生する2月頃より活動を再開し
雄花を枯死させ続けるのです。
これが、半永久的に続きます。
シドウィア菌が死滅しない限り
このサイクルを繰り返すのです。
普通枯死した雄花は
枝から落下するのでは?
こんな疑問が残りますね?
感染していない雄花は枯死すれば
枝から落下します。
シドウィア菌に感染し
枯死した雄花は枝に残るのです。
シドウィア菌は
粘着性の強い物質を放出するそうで
関係していると思われます。
なので雄花に胞子を作って
次世代に繋げることができるのです。
まとめ
いかがでしたか?
スギ花粉の飛散は2月頃から始まり
花粉症で悩まされる日々が続きます。
そんな憂鬱な気分にさせられる事が
無くなる日が近くまできています。
シドウィア菌はスギの雄花を
好んで栄養源としているカビの一種です。
花粉の温床である雄花だけを
枯死させるので
木の生育には問題ありませんし
花粉も飛散させません。
一刻も早く実用化を願うばかりですね。
それでは、以上で
シドウィア菌ってどんな菌なのか?
スギ花粉症対策の救世主になりえる
についてのまとめを終わります。
最後まで読んでいただき
ありがとうございます。
これからも ぼちぼち くろブロをヨロシク!
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